雑誌の表紙デザインを考える。

デザインする。単純に何をデザインするかで考え方が変わると思う。
よく「ちょっとデザインしておいて!」と頼まれる事がある。

広告制作に携わっていない方の多くは、大体が表面上のレイアウト的なものをさします。
むかし企業内で販売促進部のデザイナーをしていたとき、外商部から渡されたのは「ジュエリー」。デザイナーは何でもデザインすると思っている人が多く、オリジナルの「宝石」をつくる指示だった。

デザインといっても、グラフィックデザイン、エディトリアルデザイン、
プロダクトデザイン、インテリアデザイン・・・多種多様にあります。

私はグラフィックデザイナー。

「宝石は・・・・」

「えっ出来ないの?」と冷ややかな態度。

地方のデザイナーの場合、何とかしてしまうのです。私も宝石をデザインしてしまいました。
なんとなく・・たくさんの宝石のカタログを見て、こんな感じかな・・なんて。
そんないい加減な事でいいのだろうか・・

これではいけない。

デザインをする前に、コンセプトを考える事から始めます。その商品(対象物)のもつ背景とか、思いとか、その企業の製造する考えたかとか様々な事を考え始めます。
また販売する対象はどの年齢層なのか、男か女か。また何処でどの様に販売するのか。

まず情報が欲しいのです。ただ「デザインしておいて!」と言われましても、
見かけだけのデザインでは、本当に効果が上がる広告デザインが出来るかどうか疑問です。

効果がある広告をつくる為に、その広告戦略の柱になる「考え方(基本になるメッセージ)」がコンセプトになります。このコンセプトを作るために情報が必要なのです。
やっとの思いでひねり出したコンセプトが正しいかどうかは誰もわかりません。
ただ言える事は、その商品が売れて、その広告主に利益をもたらせたかなのです。

売れればコンセプトは間違いなかったと思えます。

コンセプトを考え出すのが、クリエイティブディレクター。
だからデザイナーがコンセプトなしにデザインをする事はありません。
(残念ながら地方の広告制作環境ではデザイナーがいきなり始める場合が多い)


新しい雑誌を発行。

雑誌の持つイメージやメッセージを考えコンセプトを考え始める・・
しかし今回はモデルありきで始まった。岩手のスーパーアイドル「ふじポン」。

いろんな意味で助かるのです。ふじポンの持つ元気良さとか親しみ感とかが
そのままコンセプトになってしまうので、頭を三角にしてコンセプトを導き出す時間が省かれた。

ファッション雑誌の表紙のようなものです。
でもファッション雑誌でも、どのモデルやタレントでいいものではありません。
雑誌にあったモデルをセレクトするわけですが、
ふじポンは「就職活動する人たちを応援する」というイメージぴったり。

あとはコンセプトに添ってデザイナーはデザインをしていきます。


Be-jobFree岩手版/表紙撮影 モデル/ふじポン